「南海地震」に備える?揺れ始め5分の建物倒壊死から命を守れ?

設立の趣旨

地震倒壊死から命をまもる建築専門家協会(地命協)は、近年必ず起こる「南海トラフ地震」発生時に、建物倒壊による悲惨な圧死・窒息死を少しでも減らし、また速やかに避難することで津波や火災から命を守れる情報を建築専門家が発信する団体です。

代表挨拶

私は20年以上、屋根の専門家として人々の生命・文化・財産を守り続けています。
しかし、その間日本各地で大震災が起こりました。
震災が少し落ち着いた頃、阪神・東日本・熊本等の各被災地を視察し、建物の倒壊状況の実情と被災した方の悲しみを改めて深く知りました。

地震で建物が全倒壊して下敷きになり、生きていたのに避難できずそのまま圧死・窒息死された方や、倒壊した建物に挟まれ避難できず、泣く泣く大切な人をおいて避難し、津波や火災が目の前の大切な人を襲ったたくさんの事実が分かったのです。

地震発生から僅か数分、建物倒壊さえしなければ、逃げて避難し生き延びる事ができた命がたくさんあったことは事実です。

家族が挟まれて逃げることができないところを津波や火災が容赦なく襲い、それに為す術もないことは余りにも悲惨で悲し過ぎます。

東日本大震災後、高知は津波対策が重視され、阪神・淡路大震災で学んだ家屋倒壊対策は二番手になっているところも少しあると感じます。
そして、十分な耐震工事をできない方、またはその重要性を知らない方が高知にはまだまだたくさんいます。古いことは仕方がないとして、まずは瞬時の倒壊を避け、とにかく逃げだし避難できることさえできる家にしていくことが必要です。

長年住み続けた家に潰されること無く、逆に家の最後は住民の命を救う位でないと考えます。

こうした背景、私たち建築専門家はそれぞれの知識と経験を活かし、そこに住む人のライフスタイルにあった倒壊死対策で、たとえ正式な耐震工事ができなくてもできることはたくさんあると考え、この団体を立ち上げました。

地震発生から5分が明暗を分ける。

今後30年以内に約70%の確率で発生すると言われている南海トラフ地震では、震度6~7程度の揺れが2分以上、体感する揺れは3分以上続くと予測されています。
その防災対策として現在、多くの方は避難通路・施設の整備や防災用品や備蓄品等の準備を進めていますが、それらのほとんどは建物倒壊から免れ、逃げ出せて初めて役立ちます。
また情報の多くは被災した建物から難なく逃げ出せれた状態を想定しています。

本当に地震発生後の約数分間であなたは大切な方と避難が始められますか?

地震発生後、建物倒壊から逃げだし避難することが出来なければその更に数分後、津波や火災があなたをあなたの大切な方に襲いかかります。

まずは、地震発生からの5分間、建物倒壊による避難不能状態にならないことです。
この5分間、あなたの住んでいた家がたとえ被害を受けたとしても全倒壊せず、あなたと家族を守ってくれさえすれば、その後準備しておいた防災・備蓄用品で生き延びることが出来ます。

避難所対策や防災用品の準備はとても大切ですが、最も大事なことはまず被災した建物に挟まれず避難できる状態である事です。

発生から僅か5分、それが大切な人を守る事なのです。

ページ上部へ